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問題と解答

問題の種類:決算整理

問題.0005-1決算整理1

問題

問題
1.そもそも簿記では、なぜ、「決算整理」を行うのでしょうか?
2.解答・解説欄に添付するエクセルシートの商品有高帳を参照して、期末商品の残高を、「仕入」勘定に振り替える仕訳をし、転記しなさい。なお、売上原価算出に用いる勘定科目は「仕入」を使用しなさい。(参照を容易にするために、残高がゼロの勘定科目は表示していません)
3.添付するエクセルシートの総勘定元帳の残高を参考にして、貸倒引当金を計上しなさい。貸倒率は売上債権の2%とする。
※当座借越の振替、減価償却費、 貯蔵品棚卸、収益・費用の前受け・前払いと未収・未払いに関しては、次回以降に出題します。
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解答

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解答
1.上の「問題」欄に添付したエクセルシートをご覧ください。
「決算整理」前の当社の業績は、¥2,587,880の赤字と表示されています。これは、「決算整理」を行わず、どちらかというと、「現金主義」に偏った処理をしたからです。
この数字を、「決算整理」という手法を用いて、比較的正しい、「期間損益」に変貌させることを、「決算整理」といいます。
決算整理をなぜやるか、などというのは、簿記2級、3級では出題されませんが、日商簿記3級の第5問精算表を無味乾燥だと思っている方は、今から行う処理を通じて、当期純利益が変化してゆく過程を認識してください。
2.仕訳
  借方      商品  777,000  貸方  仕入    777,000
3.仕訳
  借方  貸倒引当金繰入  35,800  貸方  貸倒引当金 35,800
※総勘定元帳への転記は、添付したエクセルシートをご利用ください。
 

解説・補足

解説
「決算整理前」の当期純損益が¥2,587,880であったものが、どのように変化してゆくか、確認しながら解説します。
このような視点で、解説をしている参考書はほかにはないと思いますが。
2.期末商品有高を当期の仕入金額から減額する。(仕入マイナスです)
この時の感じは、今まで帳簿上ゼロであった「商品」が突然¥777,000も現れました。(三分法を採っていると、期中の「商品」残高変動は全部無視されます)。
「商品」が現れたので、その金額はもちろん借方に記入します。相手(貸方)勘定は「仕入」です。
貸方「仕入」777,000という仕訳は、当期の仕入額が¥777,000減少した、という事です。
(この処理は、皆さんが受験の時に精算表の修正記入欄の「商品」の行の借方に¥777,000を記入し、「仕入」の貸方に¥777,000を記入している行為です。)
この処理の影響で、当期純損益は、¥777,000改善し、現在約¥1,800,000の赤字までになりました。
当社は設立して初めての決算ですから、前期の繰越商品がありません。
そこで、通常の期よりも商品有高が当期損益に大きな影響を与えます。
なお、日商簿記3級の精算表の問題で、「期末の商品有高は××であった」の数値は、商品有高帳の各商品の次期繰り越し金額を合計して算出します。商品有高帳がなければ、年次決算ができません。重要な補助簿です。
3.貸倒引当金
この処理をする理由は、「貸し倒れ」というものは、売上債権には必ず付いて回るもので、その貸倒率は過去の実績通りである。そこで、当期の売上債権は一定の率で貸し倒れに遭うので、予め当期の費用(貸倒)として一定額を処理し、「貸倒引当金」として、計上しておこう、という考えから出たものです。
この処理で、当期の利益は¥35,800減りました。
なお、私はこの「電子記録債権・債務」に関する、実務経験がありません。貸し倒れの可能性はあるようです。
簿記の出題においては「受取手形と売掛金」の残高に対して2%の」貸倒引当金を計上する」という風に、出題されますから、必ずその指示に従ってください。
蛇足?
用語の変遷
40年くらい前までは、企業会計原則に則った、日商簿記の勘定科目名には、大変難しいものがありました。
例を2つ挙げます。
貸倒引当金計上時の仕訳
   借方   貸倒   1,000     貸方   貸倒引当金  1,000
法人税等発生時の処理
   借方   法人税等充当額 2,000  貸方  法人税等充当金 2,000
の2つです。
法人税等発生時の処理は、借方と貸方で「額」と「金」という字が違うだけ、で丸暗記するのに苦労しました。
その当時、法人税法では、借方 法人税等 2,000  貸方  未払法人税等 という文言をすでに使用していましたが。