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問題と解答

問題の種類:仕訳

問題.156-1-2第156回復習第1問の2

問題

決算日に売上勘定の貸方残高¥50,000,000を損益勘定に振り替えた。

解答

解答
借方  売上  50,000,000    貸方  損益  50,000,000

解説
この問題を正解できた受験生は、恐らく50%位の方だと推測します。その理由は以下の2つです。
①実務ではこの仕訳はやりません。パソコン会計ソフトを用いる場合には、「決算」というマークを押せば、自動的にすべての損益に属する科目の残高が集計され、損益計算書と、期末貸借対照表が表示されます。
 また、手書き会計においても、損益計算書という様式に、損益に属する全科目の残高をそのまま転記し、損益計算書を作成します。(稀に、「損益」勘定を使って、各残高をゼロにする場合があります。その場合にもいちいち仕訳は行わないはずです)
②日商簿記3級における、「精算表」以降の会計処理に関する参考書の記載に、信頼がおけるものが少ない。私見では、全部正しい記載がされている参考書は、大原簿記学校発行のものと、中央経済社発行のものだけです。
こう言い切ると、簿記参考書発行の企業から名誉棄損の誹りを受けそうです。予防線を張っておきます。
「期首商品棚卸高」、「期末商品棚卸高」という単語が出てきたら、その部分の解説はおそらく誤りです。

閑話休題
正解した受験生が50%位だとして、どうすればこの種の問題に正解できるのか。
緊急避難的正解法と、理解した上での正解法を示します。
①緊急避難的正解法
題意から、勘定科目名は「売上」と「損益」だと推定します。上の勘定科目候補にも含まれています。
借方・貸方のどちらに「売上」を書くか、に関しては、出題文に「売上勘定の貸方残高を」と記載されているので、貸方残高を消し込むには、借方に記載する、と推定されます。
そこで、借方勘定が「売上」で、その結果貸方勘定は「損益」だと推定します。
②本源的に理解する方法
これに関しては、第156回の第2問の解答・解説の際に、ある企業の1会計年度の開始仕訳から、決算仕訳、繰越仕訳までを、学習する予定です。「丸暗記」作業となりますが、掛け算の九九だって丸暗記したはずです。やればできます。
乞う!ご期待。

解説・補足

蛇足?
この出題者について。
経理実務もご存じで、かつ簿記理論にも詳しい方でしょう。なかなか手強い相手です。
ただ、経理実務をご存じなので、穴埋めとか、クロスワードパズル的なものは出題なさらないと推定します。
仕訳、転記、締め切り、決算処理、補助簿の必要性等を正確に理解なされば、120分で70点は取れるでしょう。
何点合格を狙うか?
満点を狙うのも一つの方法ですが、履歴書には簿記試験の合格点数は記載しません。そこで、満点を狙うのは、無駄な努力ともいえるかもしれません。因みに私は日商簿記1級受験で、5回不合格、6回目に73点で合格しました。1/6で16.7%となり、簿記1級の合格率とほぼ同じです。簿記3級の合格率が約50%ですから、皆さんも2回受ければ1回は合格する計算になります。ただし、何もしないで、何回も受けることは、あまりお勧めしません。